20年度のマルサ概要

国税庁が「平成20年度査察(マルサ)の概要」を公開しました。
それによると、平成20年度(平成20年4月1日〜平成21年3月31日)の査察着手件数は、前年よりも9件少ない211件でした。査察着手件数は、なお、そのうち153件が検察庁に告発されており、告発率は73.6%だったようです。マルサは、ほぼ裏が取れてから入るのでこのような割合になります。
査察とは、「国税犯則取締法」にもとづき、国税局の査察部が行う強制調査のことで「マルサ」と呼ばれています。通常の税務調査と異なり、悪質または大口の脱税行為に対して、強制力と罰則をもって摘発することを目的にしています。通常の調査では勝手に金庫や机を開けたりしませんが、マルサでは有無を言わさず調べ上げます。
 脱税額は350億7千万円、1件当たりの脱税額は1億7千万円だそうです。
ちなみに「告発の多かった業種・取引」のワ−スト5は以下の通り。
1位 鉱物・金属材料卸業:14件(前年度2位)・・・鉱物・金属資源の価格高騰でスクラップ業者が稼いだようですね
1位 不動産業:14件(同4位)
3位 人材派遣業:11件(同3位)
3位 商品・株式取引:11件(同1位)
5位 パチンコ:8件(同ランク外)

マルサとはほとんど関わったことはありませんが、以前マルサが入っている会社の関連会社の申告に携わったため、マルサが事務所に来たことがあります。強面で威圧感のある人たちでした。「彼らは犯罪者でその犯罪者の肩を持つとあなたも大変なことになりますよ」みたいな雰囲気がありました。